スマートロック完全ガイド：主要5ブランドの徹底比較

鍵管理の次世代ソリューション：各メーカーの特徴と選び方

スマートロックとは、従来の物理鍵を使わずに、スマートフォンやICカード、暗証番号などを使って施錠・解錠ができる電子錠システムです。IoT技術の発展により、スマートフォンとの連携や自動化機能を持ち、私たちの生活をより便利で安全にします。本記事では主要5ブランドを徹底比較します。

📑 この記事の内容

スマートロックとは
各ブランド比較表
各ブランドの特徴
選び方のポイント
各ブランドの強み
まとめ

スマートロックとは

基本的な仕組み

ドアに取り付けた本体機器とスマートフォンなどがBluetoothやWi-Fiで通信し、アプリからの指示で物理的に鍵を動かして施錠・解錠を行います。

主な解錠方法

スマートフォンアプリ、暗証番号、ICカード、指紋認証、NFCタグ、音声操作など様々な解錠方法に対応しています。

オートロック機能

設定した時間経過後や、ドアが閉まると自動的に施錠される機能を持つことが多く、鍵の閉め忘れを防止します。

遠隔操作

Wi-FiモジュールやHubを用いることで、外出先からでもスマートフォンで解錠・施錠操作や鍵の状態確認が可能です。

生活の質を向上
スマートロックは単なる鍵の代替品ではなく、鍵の紛失リスクの軽減や、家族や友人との鍵の共有、履歴管理などの機能によって、従来の鍵では実現できなかった利便性を提供します。また、多くの製品は賃貸住宅でも設置できるため、幅広い住環境で導入可能です。

各ブランド比較表

ブランド	解錠方法	遠隔操作	ハンズフリー	オートロック	取り付け
Qrio	スマホ、Apple Watch、音声	○（Hub必要）	○	○	両面テープ
SwitchBot	スマホ、音声、NFC、指紋	○（Hub必要）	×	○	両面テープ
SESAME	スマホ、Apple Watch、音声	○（Wi-Fi必要）	×	○	両面テープ
SADIOT	スマホ、Apple Watch、NFC	○（Hub必要）	○	○	両面テープ
EPIC	スマホ、暗証番号、IC、指紋、顔認証	○（ブリッジ必要）	×	○	両面テープ

解錠方法の重要性
スマートロックを選ぶ際は、解錠方法の多様性とニーズの一致を確認することが重要です。スマートフォンだけでなく、ICカードや暗証番号など、家族全員が使いやすい方法が提供されているか検討しましょう。また、ハブやブリッジが必要かどうかも初期コストに影響します。遠隔操作が必須の場合は、追加のハブやWi-Fiモジュールの必要性と価格を確認してください。

各ブランドの特徴

Qrio (キュリオ)

Qrioの最大の強みは、シンプルな操作性と手軽な設置方法です。ハンズフリー解錠機能が充実しており、スマートフォンをポケットに入れたまま、ドアに近づくだけで自動的に解錠されます。また、センサーでドアの開閉を検知し、正確にオートロック機能が動作する点も特徴です。

スマートフォンアプリでの操作はもちろん、外出先からの遠隔操作も可能です（別売のQrio Hubが必要）。Apple Watchでの操作や音声アシスタント（Amazon Alexa）での操作にも対応しています。家族や知人とアプリで合鍵を共有できるため、物理的な鍵の受け渡しが不要になります。

既存のドアに両面テープで貼り付けるだけで設置可能なため、工事不要で賃貸住宅でも利用できる点も大きなメリットです。

SwitchBot (スイッチボット)

SwitchBotのスマートロックは、多様な解錠方法と互換性の高さが強みです。特に「SwitchBot ロック Pro」は無段階可変構造により約99%のドアロックに対応しており、幅広い住宅環境で利用可能です。スマートフォンアプリでの操作はもちろん、NFCタグによる解錠や、別売の指紋認証パッドによる認証など、多彩な解錠方法に対応しています。

AES-128-CTR暗号化によるセキュリティ保護を施しており、安全性も高いです。Amazon Alexa、Google Home、Siriなどの音声アシスタントにも対応しています。

CR123A電池2本で約180日使用可能で、電池式のため停電時でも使用できます。Matter対応でより広範なスマートホーム連携が可能な点も魅力です。

SESAME (セサミ)

SESAMEは比較的安価で導入できる点が大きな強みです。基本機能に絞りながらも、必要十分なスマートロック体験を提供します。最新モデルのSESAME 5 Proは10年以上の耐久性を実現しており、長期使用を考える方に適しています。

専用アプリを使って施錠・解錠が可能で、Wi-Fiモジュール（別売）を使えば遠隔操作も可能です。Amazon Alexa、Google Home、Apple HomeKitなどの音声アシスタントにも対応しています。別売のSESAME Touchを使えば指紋認証やICカードでの解錠も可能です。

注意点としては、手ぶら解錠機能は精度に問題があり、最新バージョンでは廃止されたことや、Wi-Fi接続での遠隔操作に不具合が生じることがある点が挙げられます。

SADIOT (サディオ)

SADIOTは100年の歴史を持つ老舗鍵メーカーが開発したスマートロックで、セキュリティ面での信頼性が高いのが特徴です。本体、Hub、Keyすべてにセキュリティチップを搭載し、ハッキング対策を強化しています。また、8色のカラーバリエーションがあり、インテリアに合わせた選択が可能です。

専用アプリを使って施錠・解錠が可能で、Wi-Fiモジュール（SADIOT LOCK Hub2）を使えば遠隔操作も可能です。ハンズフリー解錠機能も備えており、解錠距離を3段階で設定可能です。別売のSADIOT LOCK Keyでボタン操作による解錠も可能です。

CR123A リチウム電池2本で約6ヶ月使用可能ですが、電池切れには注意が必要です。既存のドアに両面テープで貼り付けるだけで設置可能なため、工事不要で賃貸住宅でも利用できます。

EPIC (エピック)

EPICの強みは圧倒的な多機能性です。スマホ、暗証番号、ICカード、指紋認証、顔認証など、あらゆる解錠方法に対応しています。また、複数のユーザーレベル設定や期間限定暗証番号の発行など、管理機能が充実しており、オフィスや民泊などの用途にも適しています。

Wi-Fiブリッジ（別売）を使用することでスマホから遠隔操作が可能になり、解施錠履歴の確認や通知機能も備えています。不正解錠警報機能や火災警報と自動解錠機能など、セキュリティ面も充実しています。

音量設定（8段階）や外部給電機能（電池切れ時）など、使い勝手を向上させる細かな機能も備えています。原状回復可能なモデル（Flassa1J）もあり、賃貸住宅でも安心して利用できます。

スマートロック選びのポイント

解錠方法で選ぶ

多様な解錠方法： EPIC, SwitchBot
ハンズフリー解錠： Qrio, SADIOT
指紋認証重視： EPIC, SwitchBot（別売）

用途で選ぶ

一般家庭用： Qrio, SADIOT, SwitchBot
オフィス・民泊： EPIC
スマートホーム連携： SwitchBot, Qrio

予算で選ぶ

入門向け： SESAME
コスパ重視： SwitchBot, Qrio
高機能重視： EPIC, SADIOT

取り付け・互換性で選ぶ

賃貸住宅： すべてのブランド（両面テープ）
ドアの互換性： SwitchBot（高い）
原状回復重視： EPIC（Flassa1J）

選ぶ際のポイント
スマートロックを選ぶ際は、まず既存のドアとの互換性、必要な解錠方法（スマホ、暗証番号、ICカードなど）を明確にしましょう。次に、ハブや追加機器の必要性とコストを確認し、遠隔操作やオートロック機能など特に重視する機能に注目して選びます。セキュリティ面も重要で、暗号化や認証方式の強度も比較しましょう。また、電池寿命や電池切れ時の対応方法も事前に確認することをおすすめします。